「アラスカ便り」No.2
2019/12/23
アラスカ便り
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秋の恵み
毎年秋になると、puffball(パフボール)というキノコを見つけるのを楽しみにしています。
小さいものは親指の先くらいの大きさで、手のひらにいくつも乗ってしまうような、かわいらしいキノコです。
林の中のトレイル沿いで見かけることが多く、特に枯れた白樺の倒木近くに群生していることに最近気づきました。
今年は暑く乾燥した夏で山火事も多く、その後雨の日が続いたせいか、フェアバンクスでは例年よりもたくさんのキノコを見かけました。
成熟する前のパフボールは淡白な味でとてもおいしく、ムースやドールシープの肉ともとてもよく合います。
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パフボールは成熟が進むとだんだん茶色く変色し乾燥していきます。てっぺんに小さな丸い穴が開いて、そこから胞子が外に出ていくようになっています。
息子が小さかった頃は、そんなパフボールを見つけては、手でキノコの両端を軽く押して、パフッと胞子を飛ばす遊びをよく一緒にしました。今年もパフッとして、当時のことをとても懐かしく思い出しました。
(写真・文 星野直子)